中古車を購入しようと探していると、未使用者と呼ばれるものが見つかることもあります。中古車と同じようなものだと思われることも多い未使用車ですが、実は中古車とは異なるところは少なくありません。そこでこの記事では、未使用車のメリットおよびデメリットを徹底解説します。
未使用車とは？中古車との違いを解説！
こちらでは未使用車とはなにか、さらに中古車との違いを解説します。
未使用車とは？
正式には「登録（届出）済未使用車」といい、初度登録済みであるものの使用していない車のことを指します。以前は新古車と呼ばれることもありましたが、新車と間違われるリスクもあるため、現在ではその呼び方は禁止されています。
未使用車は、ディーラーが販売実績達成のために購入したり、試乗車や展示車としての利用を目的として購入したりしたものです。中古車のように前のオーナーがいないため、新車とほぼ同等なコンディションで販売されているのが最大の特徴です。未使用車は必要最低限のみの移動で使われており、納車直前でキャンセルをされた車両を含むこともあります。
未使用車と中古車の違い
中古車は他のユーザーが所有していた車が売りに出されたものであり、過去のオーナーが一人しかいない車をワンオーナー車と呼びます。中には複数人所有した車もあり、過去にいろいろな方に乗られた中古車も少なくありません。一方で、前述したように未使用車は一般的に前のオーナーが存在しません。中古車はいろいろな人に長く乗られているケースもあり、車両の状態はさまざまです。
以前所有したオーナーの走り方や整備内容によっても状態が大きく異なります。未使用車のほうがコストは高く、中古車のほうが安い傾向にあります。中古車の価格は走行距離や年式、さらに車の状態で決まります。
とくに走行距離については、これまでのオーナーがどれだけその車に乗ってきたのかで異なり、1万キロから2万キロ程度のこともあれば、10万キロを超えることもあるでしょう。一方で未使用車の場合は、展示者であればほとんど走行距離はゼロであり、試乗車であっても、数百キロ程度であることがほとんどです。
車検に対する対応が異なることも考えられます。未使用車は短期間利用がほとんどなので、車検なしで購入できるでしょう。一方で中古車の中には車検切れのものも多いため、余計なコストが発生することもあります。
未使用車のメリットとは？初めての車購入におすすめの理由
未使用車は、初めての車購入に適しています。こちらでは未使用車のメリットをまとめるので、ぜひ参考にしてください。
納車までの期間が短い
新車が納車されるまでには、最低でも1か月以上、近年では半導体不足のあおりも受けて6ヶ月から1年程度かかるケースも少なくありません。つまり乗るまでに時間がかかってしまうのが新車なのです。
その点、未使用者であれば、すでに車は出来上がっており、あとは手続きをすればすぐに乗れる状態です。軽自動車（未使用車）なら、最短3日から1週間程度、普通車でも2週間から3週間で納車可能とされています。中古車も比較的納車は早い傾向にありますが、状態によっては各種修理および整備が必要なので、期間が伸びることも少なくありません。
新車よりも価格が安い
新車と比較すると、安く設定されています。カラーおよび在庫の状況によっては、さらに割引されていることもあるので、新車同等の状態のクルマを少しでも安く買いたいと考えている方におすすめです。ただ、中古車と比較すると高く設定されているので、価格のみを重視するのであれば中古車のほうが良いでしょう。
状態が良いものが多い
中古車のように誰かが所有したものではないため、車に問題のある損傷は基本的にありません。基本的にディーラーが所有していたので、整備に関しても行き届いていることが多いため安心です。
自社保証が付いてくる場合が多い
新車をディーラーで購入した際と同等の保証がつけられているのが一般的です。販売側としても状態が良いので、安心して自社保証がつけられるのです。中古車の場合は保証をつけようとすると、別途料金が発生することもありますが、一般的に未使用車は料金無しで保証がつけられています。
未使用車のデメリットとは？
次は、未使用車のマイナス面を解説します。
新車に比べると選べる車種の幅が狭い
新車であれば、カラーやグレードなど一つの車種でも複数の選択肢があります。しかし、未使用車は完成済みであるため、カラーもグレードも選択できません。したがって妥協する必要が出てきます。
在庫限りの一点ものが多い
未使用車は数多く出回っているわけではなく在庫限りであり、「こういった車種が欲しい」といった要望は出せません。いつ市場に出てくるか分からないので、自分のタイミングで購入できないのもデメリットの一つです。
車検の有効期間が短い
車検切れしているケースは基本的にありませんが、新車と比較すれば車検の有効期間が短いことは確かです。中には、1年以上短くなっているものもあるので、購入時には必ず確かめましょう。
ワンオーナーではなくなる
未使用車は名義登録をされているので、あなたが購入するとワンオーナー車ではなくなります。つまりその車を売却する際の査定に影響が出てくるのです。若干ではありますが、新車よりも安く売れることになるため、その点は理解したうえで購入するか判断しましょう。
まとめ
未使用車とは、初度登録済みであるものの使用していない車のことです。価格や状態、そして納期までの短さといったメリットがあります。一方で、選択肢が少なく、車検期間が短いなどのデメリットもあります。良い点および悪い点の双方があるため、まずはどちらも把握したうえで購入するか判断しましょう。
